やわらか猫と男と女

何かが足りないからそこを埋めたく思うのだ。


「猫飼いたいな」と呟いたのが独身女性なら、とりあえず反対しよう。
 独身女性がペットを飼うと婚期が遅れる。これは事実なのだ。
 お泊りや外出が難しくなるという物理的要因もあるが、問題はそこではない。寂しさが消えてしまうことが一番恐ろしいのだ。ワンニャンウサなどの柔らかな温もりに癒されて満足してしまい、彼が欲しいだとかずっと一緒にいたいだとかの可愛い気持ちが薄れてしまうのである。
 恋愛において、寂しさは重要だ。何かが足りないからそこを埋めたく思うのだ。自分の過去の恋愛を振り返れば、寂しさなければ成立しなかった恋愛がたくさんあるのがわかるはずである。深夜に会いたさ募り、「今から来て」なんてキラー発言をする思考も消える。
 男選びの目も厳しくなる。ペットアレルギーがあればスタート地点にも立てないし、自分の愛するペット様を自分と同じくらいに愛せない相手には、脳が勝手に「悪い男」というレッテルを貼ってしまう。
 日本で今、結婚年齢が上がっているのも、ペットブームの余波だと想像する。
 犬なら散歩があるからまだ良い。春の土手を駆けていく犬と、微笑みながら見守る男女。さわやかな青春だ。ウサギでも大丈夫。ウサギの後追い自殺をした人の話は聞かない。
 やはり問題は猫だ。猫を飼っている人はえてしてニャアニャア猫語を喋りだす。犬は飼い主に似るが、猫は飼い主を似させる。人間は徐々に猫化し、家で孤独に眠っているのが一番気持ち良くなる。そしてひとりで寝ているベッドに忍び込んでくるのは、男より猫のほうが嬉しいと思うようになる。どうだ危険だろう。
 ちなみに、独身女性以外の猫飼いたい発言に返す言葉もほぼ定型だ。既婚女性には「癒されて喧嘩も減るしオススメ」と言い、既婚男性には「奥さんに一番なつくけど嫉妬しては駄目ですよ」。それから独身男性にはこう言う。
「女より可愛いからやめておいたほうがいい」
 つまり男も女も猫以下である、と。

4 Responses to “やわらか猫と男と女”

  1. SEIL Says:

    ほう…

  2. たかこ Says:

    はう…

  3. きたろう Says:

    赤子の夜泣で今日も寝不足きたろうです。最近飼い猫は不幸だなと思っております。家のポポは物を落とすことに猫生をかけているのだけれど、落とすことによって人様に迷惑かけるので必ず怒られてる。物を落とすな!なんてルールは猫の世界にゃにゃいのです。
    最近、携帯から閲覧してます。たぶんこれはコラムとみた。

  4. たかこ Says:

    おおおー。おひさしぶりのきたろーさんだ。新婚家庭はどうですかー。携帯からどうもです!
    よもぎさんも、物を落としたり、流しの水を飲んだりしてよく怒られてます。わたしは怒るのが下手なのでなめられてます。
    パセリさんは自分の邪魔になるものだけ落とします。パセリルールです。
    きたろう家の赤子さまも、もうちょっと大きくなると、ポポさんの真似して物を落としだすかなーーーーー。

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