2006年 08月

物語

原因があって、結果がある。
そんな、シンプルなものではないというのがわかるから、どうしようもないですね。

仕方ないね、とわたしが言った。
仕方ないなあ、とわたしが言った。
仕方ないもんね、とわたしが言った。
うん、わたしは肯いて、
仕方ない、立ち上がった。

ただいつか、全部物語に押し込めましょう。そのために生きている。あとはすべておまけだよね。だから考える必要はない。いい?
肩の力を抜きたまえ。
何年前だった? わたしはそこから全て、おまけの人生を生きている。
幾人かのやさしい人間に救われて、幾人ものやさしい人間に助けられた。人間たちはやさしいなあ、そう思ったわたしが果たして人間であるのか。

そう。原因があって結果があるわけではない。
単純な矢印は描けない。
ただそうであるか、そうでないか。
そして、それにわたしは関与できない。ならば考えないほうがいい。
いい?
忘れかたを覚えている?

いいえ。
もし忘れることができるとしても。

はたして

はたして知っているのだろうか。
そのとき、わたしの考えていたことを。解き放てない理由を。
誰の望んだことではない、現実から切り離された日曜の朝のようなぼんやりとした感覚と、痛みと。

大雨の降る。
台風は嫌いじゃない。

失踪願望の2

どれも、わたしであることに、間違いはない。
なくした集中力を取り戻さねばならない。

隕石が落ちてこないとしたら、わたしは生きねばならない。わたしは、わたしの好きな人々より先には、そこへ行くことはない。
もし不治の病を宣告されたら、用意周到に失踪をするだろう。
似たようなことを以前も何度か書いたかもしれない。ああ。そのときは、近しい人々の死を知らないでいるために失踪したい、と書いたのだった。
誰かが不幸になるよりは、手が届かなくなるほうがましだ。

自分が幸福でない人間には人を幸福にできない、という考え方をよく聞くが、わたしにはわからない。説得するための、道理の通らない理屈にしか思えない。

消去

うっかり閉じて消してしまった。20行に満たない書きかけの日記。
やはりブラウザで直接書くのは良くないなあ。Gmail みたいに自動保存してくれるものだと多少良いのだろうが。

書きかけだったものを、ある程度再現することができる。
すばらしきわたしの短期記憶。
でも再現しないでおこう。とりたてて、何度も書くほどのことは、書いていなかった。
だってこれはひとりごとなので。
誰かに聞いてもらいたいひとりごとというのは、矛盾しているだろうか(でもそれをしたことの無い人が、果たしているのか)。
まあ、消えてしまったので。

風邪はもはや、人並みに外を歩けるくらいには回復したかもしれない。
咳は、寝る前、起きてすぐ、冷たい風を受けたとき、何か動揺したとき、ぐらいしか出ないのではないでしょうか。
あ。今、友人から電話が来たとき、喋ろうとしたら咳き込んで、ほとんど話ができなかった。突然声を出すのも難しいらしい。
今日はその友人と約束があったのだけど、キャンセル。まだわたしの咳がウィルス含有していたら、よくないですので。

キャンセルデイズ・ひきこもりデイズも、本日が最後だ。

細く、ささやかな息をつく。

眠りに落ちる寸前に出てくる咳を、どうしても止めたかった。
息を止めて、喉をおさえて、唾を飲み込んで、上を向いて下を向いて、全部無駄だったし、逆効果になったものもあった。だけど、ささやかな平穏がそこにあるのなら、壊さない方法をわたしはいくつでも考えつくことができるし、実行することができる。

変わらないことが嬉しい。
何ヶ月もかけて、やっといくつか本当の言葉を、見つけることができたのかもしれない。