物語
[ 1-1. 日記 ]
原因があって、結果がある。
そんな、シンプルなものではないというのがわかるから、どうしようもないですね。
仕方ないね、とわたしが言った。
仕方ないなあ、とわたしが言った。
仕方ないもんね、とわたしが言った。
うん、わたしは肯いて、
仕方ない、立ち上がった。
ただいつか、全部物語に押し込めましょう。そのために生きている。あとはすべておまけだよね。だから考える必要はない。いい?
肩の力を抜きたまえ。
何年前だった? わたしはそこから全て、おまけの人生を生きている。
幾人かのやさしい人間に救われて、幾人ものやさしい人間に助けられた。人間たちはやさしいなあ、そう思ったわたしが果たして人間であるのか。
そう。原因があって結果があるわけではない。
単純な矢印は描けない。
ただそうであるか、そうでないか。
そして、それにわたしは関与できない。ならば考えないほうがいい。
いい?
忘れかたを覚えている?
いいえ。
もし忘れることができるとしても。